七夕しんどろ~む3話

澪ちゃん「うーくんよーい」

おれ「おれを筋斗雲みたく呼ぶな」

澪ちゃん「どしたん?こんなとこで立ち止まって」

おれ「ん?いや。まあ、ねぇ。」

澪ちゃん「まあ、座んなよ。」

おれ「そうね」

おれ「・・・」

おれ「俺、思ったんだ。俺から出るものは糞くらいしかないってね」

澪ちゃん「ふざけないで、ちゃんと。ね?」

おれ「でもね、澪ちゃん。もう俺はダメなんだ。ダメのダメダメだよ。」

澪ちゃん「ダメのダメダメかぁ」

おれ「創作…なんだよね。結局」

おれ「創作ってなんだろ。趣味なのかね、夢なのかね、生業なのかね、自分自身なのかね、自傷なのかね、自慰なのかね。なんなんだろうね。おれは何と思ってたんだろうね。なんだと思ってあんな膨大な時間を使ってたんだっけ。わかなくなっちゃったよ。澪ちゃん。おれはもうわかんなくなっちゃったんだ。文字も書けない、もう文章も読めない。何も吸収できず何も代謝できない。もうおれには何も創りだせないんだ。何も、生まれることはない。誰一人、楽しませることは、できない。」

澪ちゃん「…違う。それは違う。あたしが、あたしが今、ここにいる。だから君が言ったさっきの難しい話は違う!!だって、君があたしを生んだんだから。あなたがいたから、私は今こうしているんだよ。「いるんだよ。」と言えるんだよ。あなたがいなかったら、あたしはいない。だから、前を向くんだ。やりたいことを、やるんだよ。」

おれ「…そうか、おれは…こんなに素晴らしいキャラクターを…っておまえかきふらいのキャラじゃん」

澪ちゃん「え。」

おれ「君はどこをどう見ても、まんがタイムきららに載ってるかきふらい先生原作「けいおん!」の登場人物なんだよ!!主人公平沢唯のクラスメイト、同じバンドメンバーのベーシスト、秋山澪なんだよ!!!」

澪ちゃん「なにを、何を言ってるか、わからないよ!」

澪ちゃん「私は君が生んだイマジナリーキャラクターでしょ!?違うの?」

おれ「違う。けいおんのキャラ」

澪ちゃん「そんな…そんな…わたしは…わたしは一体…」

おれ「まて、消えるな!澪ちゃん!」

澪ちゃん「いや?消えんけど?」

おれ「あ、消えはしないんだ。自分の真の名前を知って尚、おれの傍にはいてくれてんのねぇ?」

澪ちゃん「まあ、そんなもんよ。」

おれ「…」

澪ちゃん「雪見大福、食べる?」

おれ「食べる!!!」

 

FIN