映画『かぐや姫の物語』観た。
公開日23日に行ってきたんだが公開日の割に空席が若干あった印象。ちなみに新宿ピカデリーにて。
本命は深夜23時からの『魔法処女まどか☆マギカ』の二回目視聴なのでかぐや姫はそれまでの暇つぶしとして18時30分からのだったか、それに行った。18時に新宿についてそれからカウンターで席を取ったんだがさっき言ったように若干の空席。そのおかげで座席指定券を飛び入りでゲットできたわけだがやっぱり大衆受けしない絵柄なのかな。一抹の不安と共にスクリーンへ。
先に感想を述べる。
普通の「かぐや姫の物語」だった。
本当にこの感想に尽きる。
所謂、日本人なら誰でも知ってる、絵本に、教科書に載ってる『竹取物語』だった。プロットは作者不明の誰かさんが書いた物なのでそこについては触れないとして高畑勲監督としての個性がもっと見たかった。登場人物の解釈もいまいちだし既存のプロットに個性的な脚色がなかったのは残念だった。
絵柄、演技については素晴らしかった。金と時間と人間が大量に使われてるんだなあと思えたし、演技(ここでは声優の演技じゃなくて作画というか映画内でのモーション)も一流だと感じたかな。
日本のアニメーションを海外に紹介するには良い作品かもしれないけど当の日本には少し退屈。まあ、海外からみても退屈といえば退屈なんだけど。
雑誌のインタビューか何かで高畑勲監督が初めて自分の作品に満足したとか語っていたが、高畑勲なりの完璧な少女を作り上げたという事だろうか。究極の少女を創作できたのならクリエーターとしては満足するだろうな。
最後のシーンでは涙が出た。泣ければいいってもんじゃないけど場に引っ張られる形で泣けた。
他、気づいた事(以下ネタバレも糞もなし。『竹取物語』のオチを知らない人間が居たら注意*1)
- 序盤のじじいの顔が完全に「漫☆画太郎」先生の絵のタッチとリンクしてしまったので笑いを堪えるのが大変だった。
- じじい「は…はぅぁ!竹が…光ってる!!」ぶしゃああ!!!!(竹を切る)
真っ二つになり血しぶきを上げるかぐや姫
かぐや姫「うぎゃああああああああああああ!!!」
- ばばあの安定感いいね。
- 何と敬愛する伊集院光が声優として出てる。10年間ラジオを欠かさず聞いてるので出てきた瞬間すぐわかった。
- ラジオでふざけてるみたいな演技だったけどハマってた。浮いてる所含めて作品にハマってた。
- 制作費50億円とか興行収入とかはどうでもいいかな。そういう作品だと思う。
- オリジナルキャラクターのすてまる兄ちゃんが思ったほど動いてなかったな。
- 途中でじじいが欲にまみれて暴走しないか心配だった。
- 夢or妄想オチの場面が2つあるのはあんまり良くない。
- 全く罪も罰ないじゃんかよ。運命だけじゃん。
- 運命に抗う事をしなかったから罪なのか。かぐや姫がただ単に容姿が綺麗な奴みたいになってたのが残念。ガッツがないと。
- 月から見た地球に憧れてしまったことが「罪」で地球に飛ばされたことが「罰」だとしたらつまらなさすぎるな。
- 130分は意外に長く感じなかった。おしっこも大丈夫だった。
- キジ鍋旨そう。
- キジ鍋が出てくるシーンなんてないけど捕まえたキジと拾ったキノコだけで食い物の旨さが伝わるってすごいな。
- 幼女かぐや姫が全裸になって川に飛び込むシーンはポルノ映画っぽくて良かった。
- 俺の考えた「新かぐや姫」
明日の満月の日(決戦の日)、一縷の望みにかけて昔、かぐや姫を授かった竹林へと向かうじじい。すると思惑通り光る竹が。
じじい「…!この際何でもいい…っ!俺に力を…かぐや姫を守れるだけの力を、貸しやがれぇぇぇ!!!!!」
ガスッ!!
光る竹を鉈で割ると中から砂煙と共に50メートルの巨大なロボットが出現する。
巨大ロボ出現時の爆風に煽られたじじいは目に砂を浴びながら微かな視界の中、ロボを見上げる。
時を同じくして都ではかぐや姫の前に月からの使者が下り立とうとしていた。
次々と倒れる兵士、ばばあの抵抗むなしくかぐや姫が月の使者の手に墜ちるまさにその時。
巨大ロボに乗ったじじい「ムーンジャックバーーーーースト!!!!」どーん!!
かぐや姫「父様!」
じじい「かぐや姫は渡さん!!」
月からの使者「ふん…ナイトメア・ムーンを操れる人間がおったか。しかし、その機体は我々の技術だ。持ち主の我々に勝てるとでも?」
じじい「勝ち負けじゃねぇぜ…かぐや姫は渡さないってだけさ…!」ギュィィィイン…
月からの使者「こやつ…既にメテオ・ムーンの発動まで心得ているのか…。ならばこちらとて容赦はせんぞ!!」
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- Cパートでは焼野原になった竹林の中に黒く光る竹が*2