岩倉高校軽音楽部 6月26日
冬子「冬子ちゃん部長だお!」(ガチャ!)
後輩「はい、こんにちわ」
冬子「小僧はリアム・ギャラガーとノエル・ギャラガーどっちが好き?」
『6月26日(月) PM 4:42』
後輩「ノエルっすね、断然。先輩は?」
冬子「あたしもノエルね」
後輩「普通ノエルっすよねぇ」
冬子「じゃあ、あなたが池に落としたのはリアムのギャラガー?それともノエルのギャラガー?」
後輩「なんっすか・・・リアムのギャラガーって」
冬子「ゲム・アーチャーでファイナルアンサーね?」
後輩「いやいや、オアシスのメンバーなんて落としていませんよ・・・」
冬子「あなたは正直者の様ね・・・じゃあ、点鼻薬をあげるわ」
後輩「いりません。」
冬子「小僧。お前さっきから何マス掻いてんだ?」
後輩「これはギターの練習っすよ。蒲鉾の板に弦書いて指で押さえてるんっす。」
冬子「・・・」
後輩「そのウザい顔今すぐやめないとマジでぶっ殺しますよ?」
冬子「それ、虚しくならないの?おでん用のこんにゃくをオナホにしてる様なものだよ?」
後輩「仕方ないじゃないですか。ギターないんだし・・・」
冬子「ギターもないのに軽音部とか・・・」
後輩「お前が俺のギターぶっ壊したんだろうが」
冬子「そろそろ部費でギターの一本でも買うか・・・」
後輩「部費なんてどこにあるんっすか・・・こんな非公認部に・・・同好会ですら認められてないんっすよ」
冬子「あたし、生徒会で会計やってるわけよ、んでさ」
後輩「やめてください。本当に。」
冬子「政治家だってやってるじゃん!役得ってやつよ!」
後輩「先輩。そんな汚れた金でギター買ってギターに申し訳ないと思わないんですか?」
冬子「いや、思わんな。」
後輩「これまたハッキリいいますね・・・」
冬子「大体よぉおおお!お前らギター、ギターってうっせぇんだよ!ギターなんて消耗品だろ?何でライブ中にぶっ壊したりしたらキレる馬鹿が出てくんだよ。オカマかあいつら!!」
後輩「Fコードが出来なくってぶん投げて壊した先輩は発言権ないっすよ」
冬子「ギターは生き物だからちゃんとぶっ殺してあげないと可愛そうじゃん」
後輩「ちゃんと弾いてあげない方が可愛そうだと思いますが」
冬子「人間もそうだけどさぁ、形あるものいつかは壊れるじゃんかー。どうせみんな終わるならそれなりの終わらせ方させてやりたいじゃん。」
後輩「まあ、確かにヨボヨボのオムツ老人より40半ばで劇的な死を迎える方がいいかもしれませんね・・・」
冬子「そうだろ?大体ロックンロールってのは延命なんて考えないんだよ。ビンテージギターとかダサすぎてもう笑っちゃうね。」
後輩「でも、先輩。FENDER USAは結構長いこと大切にしてますよね」
冬子「あれは・・・とてもギターなんて呼べる代物じゃないよ。壊す価値もないわよ。」
後輩「はぁ・・・」
冬子「まあ、つまりね。ギターを叩き壊してる時、その時てめぇの魂は燃えてるかって事ですよ。」
後輩「先輩はよくヘベレケでギタープレイしますけど、それはオッケーなんですか?」
冬子「ありだね。ろっくんろーるしてればラリってようが酒飲んでようがおk。全裸でもおk」
後輩「・・・」
冬子「あっ!あ〜あ〜あ〜!!!小僧、今、私の全裸を想像したね!!!」
後輩「いえ、ワッパかけられてる先輩を想像しました。」
冬子「最近、黒色になったよね」
後輩「よく、ご存知で」