映画『風立ちぬ』観てきた。
吉祥寺のオデヲンで観た。地元なので終電気にせず一番最後の上映時間で観たんだけどあんまり遅くまでやってないのね。23時には閉館してしまった。
スタジオジブリの最新作ということでさまざまなメディアで注目されてきたとは思うんだけど、最近あっちこっち移動が激しいので落ち着いてPCも開けていない状態だったので予備知識ゼロ。どれくらいゼロかというとルイズぐらい。分り易く言うと主人公のモデルが堀越二郎であるということを知らず、また恋愛要素があることも知らなかった。ただ二つ知っていたのは主人公の声優を庵野秀明がやるということと宮崎駿が変態だということ。まあ、それだけ知っていればスタジオジブリ作品など恐るるに足らん存在だと思っていた。
あ、言い忘れてた。この記事はネタバレありです。
以下、ネタバレ注意
宮崎駿はガキが喜んでオタがほくそ笑む作品を作るのが上手い、例えるなら「いとうせいこう」みたいなセンスを持ってる監督だと思ってきたが今回はガキは喜ばんしオタもほくそ笑む所か終止股間が風立ちぬだっただろー。*1どう考えても萌えよりのキャラデザになってるし結婚式のシーンではサマーウォーズの夏樹先輩が出てきたのかと思ったよ。あれだけオタと対立してたのにオタの大好物の堅実な主人公+幼馴染で病弱で処女のヒロインをぶっこんでくるとかアンタ人が悪いよ。とにかく今まで子供と童貞が喜ぶような作品を作ってきたけれどこういうまともな恋愛模様が描ける様になって良かった。おれの予想では宮崎氏はこれからどんどん狂気へ突っ込んでいくと思っていたので日本のアニメ業界の均衡も保たれたな。その保たれたアニメ業界を誰かがぶっ壊すまで宮崎駿はまともでなくちゃいけない。
そんなわけでこの映画を簡単に言ってしまうと飛行機の美しさに憧れた堀越次郎が実際に飛行機を設計したらゼロ戦という人殺しの兵器が出来てしまった!菜穂子ペロペロ!と解釈したが、菜穂子ペロペロの部分しか合ってない様な気もするな。本庄とのBL映画だった気もするし。全体的に気を使いすぎていてそれぞれ観客の解釈に任せるよ!って感じの終わり方だったのでそれぞれの解釈で風立てばいいんじゃないかな。中国、韓国人がブチ切れるのもまあそれはそれでいいような気がする。
他、気づいた事。
- 平日、最終時間にも関わらずほぼ満席だった。
- カップルが多かった印象。後これは時間帯のせいかも知れなかったけど子どもがほぼ居なかった。
- 『崖の上のポニョ』では主人公とポニョの足と足を合わせてセックス、なーむー。とセックスのメタファーをガキ共にばれない様*2にやってきた宮崎が今回はガチセックス描写入れてきて良かった。
- 堀越次郎が魚の骨ではなくて射精したときのザーメンの放物線をヒントに飛行機の骨組みを完成させていたらユーミンの曲ももっと映えただろう。
- 無職のオタがきゅんきゅんするような邪悪な映画作るんじゃないよ!
- 震災のシーンがエヴァっぽいと言ったら一緒に観に行った友人に言ったら殴られた。
- 結婚式のシーンがサマーウォーズっぽいと言ったら殴られた。
- イリアの空、UFOの夏っぽいと言ったら殴られた。
- 新海誠っぽいと言ったら殴られた。
- 血まみれの顔で最後に、でもストライクウィッチーズっぽいよね?と言ったら「そうかも」って言われた。そんなことないと思うが。
- 新海誠っぽいと言ったら殴られた。
- イリアの空、UFOの夏っぽいと言ったら殴られた。
- 結婚式のシーンがサマーウォーズっぽいと言ったら殴られた。
- 震災のシーン、飛行機のプロペラのSEが全て人の声っぽくてどういう事なんだろうと謎だったんだけどあれは演出みたい。
- SEですら「娼婦の声」ということだろうか。
- 同僚とのBL展開からして宮崎は一皮向けた。
- 「おい、ゴムあるか///」みたいな同人誌出そう。
- 主人公の妹がエロゲーの妹みたいで凄い浮いてた。あんなセクシャルな妹やだぁー。
- ナチらしいナチが出てこなくて残念。
- ドイツ人が雑草みたいなサラダ食ってて宮崎アニメ至上最も不味そうな食事シーンだった。*3
- 自分の飛行機がまさか戦争に使用されるなんて思いもしないわけねぇだろって所にキレてるのかな、外国の人たちは。
- 自分が犯した罪を背負いながら生きねばってことなのかな。
- 悪に無自覚な奴が一番大量に人を殺すって所が面白かった。
- ダイナマイト氏を思い出した。
- 人の一生を描くときにセックスのシーンがないのは絶対おかしいのであのシーンは少し関心した。
- 病気で死ぬ前の綺麗な姿のまま主人公の前から去ったヒロイン同様、主人公も兵器設計者ではなく飛行機設計者のままヒロインから去れたのではないかと。