今期のアニメとの付き合い方


今期はご存知の通り『ガルガンティア』『進撃の巨人』を初めとする注目作品が並び、視聴が困難なほどである。しかし、おれはどうにも今期のアニメの視聴に気が乗らない。正直に言ってツマラナイとさえ思う。だからと言っておれはアニメの視聴をやめることはできない、アニメがつまらないからと言ってアニメを観ないなんてそんなつまらない人間にはなりたくないという妙なプライドとアニメを視聴するという行為しか自意識を満たす方法がない閉鎖的な環境がそうさせているのだ。おれはアニメをつまらないという理由で切れる人が羨ましい。前期の『ささみさん@がんばらない』全話を視聴した後は自分の境遇に涙が止まらなかった。おれはこれからもアニメを視聴し続けるだろう。逆に言えばおれはアニメを観つづける事しかできない。もうモラトリアムは使い果たし、部屋には55インチのハイビジョンTVとBDレコーダーとノートパソコン。これは現代に於ける『瓶詰の地獄』ではないか。そこには近親相姦というタブーもなく聖書という神がいるわけでもなくただ永遠とアニメという無機質なものを流し続ける電気の箱とそれを見つめ続ける無職のオタが居るだけだ。それはまるで『地獄』という言葉すら生ぬるい『無』を内包している瓶のようである。
しかし、それでも望みはある。
そう。おれはまだ『進撃の巨人』を視聴していないのだ。その原因は単に原作を読んでしまっているからという矮小なものだがこうなった以上この「『進撃の巨人』未視聴」という事柄だけがおれに希望を与えている。願わくばおれがBDレコーダーに保存されている『進撃の巨人』を視聴する日が来るまで仕事が見つかりませんように。